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International Challenge【WCSルール】についての忘備録

ポケモン

2017年2月に開催されたポケモン サン・ムーンのインターネット大会 "International Challenge" についての個人的なメモです。

 

ルール

WCS2017と同様。

つまり、アローラ地方で捕まえられるポケモン達(禁止伝説を除く)でダブルバトル

 

環境

基本的にはレーティングバトルのシーズン1, 2と同じ。トリルパーティ(ポリ2やミミッキュ始動)、アローラキュウコンウインディカミツルギ。砂嵐をふかせ始めたギガイアス等々。もちろんガブやテテフもたくさん。

 

用意したパーティ

コマールさんのこちらの記事で紹介されているパーティをベースに、個人的な好みで少し変更を加えたもの。

komattaman.hatenablog.jp

 

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↑こんな感じです。

 

プテラ@タスキ>

石頭(陽気)

a 252, d 4, s 252(いわゆる最速130族)

155-157-85-$$-96-200

岩雪崩/氷の牙・アイアンヘッド/追い風/挑発

 

特性は緊張感が推奨されますが用意できなかったので。基本的に初手出し。

パーティ自体が足が速いので相手のトリルを阻止するための挑発要員という意味合いが大きいです。その他の場合は追い風か岩雪崩。パーティ登録は氷の牙でしましたがアイアンヘッドでも良かったと思います(カプ・テテフ意識)。

 

<カプ・コケコ@メガネ>

エレキメイカー(臆病)

h 4, b 4, c 252, d 12, s 236

146-$$-106-147-97-198

10万ボルト/放電/マジカルシャイン/ボルトチェンジ

 

プテラと同時に初手で出すか、アローラライチュウと同時に出すか。最速にしていないのはプテラと並んでいる際にどうしても放電を打ちたくなった場合に(そんな場面はほとんどありませんが)プテラが先に必ず動いて行動できるようにするためです(両者とも130族なので)。エレキフィールドでのメガネ10万は余程の特殊耐久がなければ受けられないです。

 

###### 10万ボルト@エレキフィールド ######

控えめHCきせきポリ2:50.7 〜 60.2%

勇敢hBdカビゴン:およそ乱数2発

HC振りコータス:確定1発

DC振りコータス:乱数1発(75%)

 

忘れがちですがエレキフィールドで地に足ついてるポケモンは眠らないのでコータスドレディアからの眠り粉の抑制にもなる?かもしれないです。

 

アローラライチュウ@アロライZ>

サーフテール(臆病)

b 4, c 252, s 252

135-94-71-147-105-178

10万ボルト(ライトニングサーフライド)/サイコキネシス/アンコール/猫騙

 

コケコと並んで初手に出すことがほとんどです。サーフテールが発動していればスカーフ最速テッカニンすら抜いてしまう素早さを獲得し、全てのポケモンに対して先手を取れるので容赦なくライトニングサーフライド(威力:175、確定マヒ)を叩き込め、耐久ポケモンを崩すこともできます。通常のライチュウよりずっとアタッカーとして使いやすくなった気がします。特にコケコと並んだ際の制圧力はなかなかのもの。アンコールはあまり打つ機会がなかったです。最速カミツルギより1だけ速いですが有効打が無いのが厳しいところ。

 

###### 10万ボルト@エレキフィールド ######

H4振りチョッキカミツルギ:54 〜 64.4%(ライトニングサーフライドなら確1)

 

###### ライトニングサーフライド@エレキフィールド ######

H244, D4振りベトベトン:85.3〜100.9%

D4振りカプ・コケコ:77.9〜91.7%

H244, D4振りギガイアス:確定1発

 

選出した場合は積極的にライトニングサーフライドを使っていきました。

 

ガブリアス@スカーフ>

鮫肌(意地っ張り)

a 252, b 36, s 220(最速フェローチェ抜き)

183-200-120-$$-105-150(225)

地震/ドラゴンクロー/毒突き/岩雪崩

 

終盤の抑え。選出率も高め。素早さを準速スカーフにしていないのは、これは全く個人的な趣向なのですが、同速対決で50%を拾っていくというのが好きではなく、同速対決を狙うぐらいなら下げられるところまでsを下げて努力値を他に回す、という考えをしがちなので、ということです。また、環境にはスカーフより地面Z持ちが多いため、ガブ対面では比較的先手を取れることが多かったです。

 

テッカグヤ@オボン>

ビーストブースト(生意気(d↑ s↓))

h 244, b 4, c 108, d 44, s 108(最速ガブリアス抜き抜き @追い風)

203-121-124-141-139-85

ヘビーボンバー/火炎放射/ギガドレイン/守る

 

 相手パーティにテテフやカミツルギがいた場合にほぼ確定で選出します。やはり補完に優れるガブリアスと並ぶことが多いです。ギガドレインやどりぎのタネと悩みましたが、外しがあることや即効性の無さ、このパーティがそもそも持久戦を望まないことなどからギガドレインを採用しました。結果としてカバルドンギガイアス、レヒレに対して何も出来ないといった事態は避けられたかと。しかしガラガラには何も出来ないので注意。

ちなみに性格が生意気なのはたまたま手持ちのD上昇補正個体が生意気のものしかいなかったからです(が、そのおかげでA下降補正テッカグヤのヘビーボンバーを確定耐え調整されたカプ・テテフを倒せたりします)(ちなみにAを確保しようとB↓D↑の性格 "おとなしい" にして、上と同じ実数値を実現しようとすると努力値が足りなくなるので、生意気でむしろ正解な気もします)。

 

オニシズクモ@水Z>

水泡(意地っ張り)

h 252, a 252, s 4(準速アマージョ抜き @追い風)

175-134-112-$$-152-63

アクアブレイク/吸血/ワイドガード/守る

 

選出機会は少なめですが、炎ポケモンの処理がガブリアスだけでは厳しい場合などに選出。というつもりでしたが、思いの外活躍してくれました。高火力の電気ワザや岩ワザが飛んで来ない限りは何ターンも居座ってワイドガードや吸血でテッカグヤと並んでじわじわ相手を倒していくという試合もありました。

 

戦い方

基本選出は先に紹介したコマールさんの記事同様に

プテラ +カプ・コケコ

後ろにガブとテッカグヤ

というパターンで、プテラの挑発でギミックを壊しつつ岩雪崩とマジカルシャインで削り、その後ガブの地震テッカグヤの抜群を取れるワザで締めるという流れが多かったです。カミツルギカプ・テテフがいる場合はなるべく追い風を吹かせてテッカグヤを動きやすくするべし。

ウインディとガラガラが並んでいたりする場合はオニシズクモを、妙なギミックが見えていたり電気が通りやすい場合、相手にもコケコがいる場合などはライチュウを混ぜる、といった選出の仕方をしていました。

 

結果

21勝13敗。レートは1624となりました。個人的に1650は超えてみたかったです。

 

反省

勝った試合の多くは、PGLのWCSルール使用率10位以内を占めるような高速高火力アタッカーとの打ち合いで、そういった試合では勝率は80%ほどだったと思います。プテラの挑発+岩雪崩の崩し性能は非常に高く、プテラが活躍した試合は勝ちに繋がることが多かったです。

 

ではなぜ全体の勝率は60%ちょっとしかないのか。

まず言い訳を並べてみると、

こんな感じでしょうか。

ポケモンORASで始めましたし、ダブルバトルはそのORASで電気タイプ統一とかで遊んでいた感じなので……

とか抜かしていても意味がないので反省会をします。

 

反省すべき点としては

  • コータスドレディアの並びに対して明確な解答を用意できていなかった
  • ヤレユータン采配パーティに対する対策が空回りしていた
  • 1ターン目のトリルを阻止しても終盤で貼られて逆転されることがあった
  • ベトベトンに粘られて消耗して負けることが多かった

といったことが挙げられます(初手オニゴーリ大爆発→かがくのちからベトベトンがムラっけを引き継ぐ→粘られて負け というのは特殊な例だと思いますが)。

 

ベトベトンに粘られるというのは正直なところ、きんちょうかんプテラが用意できていれば、と思うところもあります。HP1/2回復を無しにできるのはかなり大きいでしょう。ですが、コケコ+ライチュウで1ターン目に大きく削る、あわよくば瀕死にもっていくことも出来たと思うので考察不足でした。

 

ポリ2は耐久力があり、終盤まで生き残ってしまえばトリルを貼り直して逆転してしまうポケモンなので、ポリ2を処理できるルートを明確に用意するか、オニシズクモテッカグヤをアンチトリル要員として最遅にすることも検討できそうです。

 

ヤレユータン采配パーティは、今思えば、

  • 取り巻きのエース達の足が遅い
    →トリルを阻止するために1ターン目にヤレユータンを倒す
  • 取り巻きのエース達の足が速い
    ヤレユータンは放置してエース達をいつも通り上から倒していく

で良かったと思いますが、なぜか実際のバトルではこれがうまく整理できておらず、逆の行動をとったりしていました。うーん、悔しい。

 

コータスドレディアの並びはレート1600後半から1700代のトレーナーのパーティに多かった気がします。正直全く歯が立ちませんでした。コータスドレディアの行動はおよそ以下のようになると思います。

これら全てを考慮して対応するのはかなり難しく、ほとんどの場合で相手のやりたいことを遂行されて負けてしまうことが多かったです(ちなみに初手この2対を並べられた試合の僕の勝率は0%でした)。僕のパーティでこの並びに対抗できるとすれば、初手コケコ+ライチュウで、ライチュウ猫騙し→ドレディア、コケコ10万→コータスでしょうか(コータスはおよそ瀕死, エレキフィールドで眠り粉無効, その後ライトニングサーフライドドレディアに麻痺が入れば後続も上を取れるようになる)。これを実践できなかったのも悔しい点の一つです。

 

まとめ

 

今までダブルバトルは遊び半分で電気タイプ統一でやってみただけだったので、今回ある程度真剣に取り組んでみて、いい経験になったと思います。次のインターネット大会までシングルもちょっとやりたい。

 

半導体レーザーのメタファー( )

オタク

はじめに

 前書きを読まない人は何をやってもダメ。(ホントに?)

 本当はeeic2015の有志による春休みを利用した進捗発表会:spring_obenkyo (どんなものかは "#spring_obenkyo" でTwitterを検索してもらえれば分かるかと思います)で僕が発表した「ゆゆ式をめぐる冒険」の内容を春休み中にまとめておきたかったのですが、ゆゆ式を研究するには春休みの2ヶ月はあまりにも短く、納得のいく成果が出ていないので、それは諦め、とりあえず先学期にふと思ったことを書いておこうと思います。

 注意

 この記事は、一般の方にも読めるようにかなり議論や具体的な数値を省略しています。詳しいことは各位で専門書を当たってください。

 

半導体レーザー

 タイトルにもありますが、皆さんは "半導体レーザー" というものをご存知でしょうか?

 「 "半導体" はともかくとして "レーザー" はわかる。」という方が多いかもしれません。その認識で問題ないです。普段の生活で使われているレーザー、例えばスライド発表の際に用いられるようなペン型のレーザーポインタや、DVDの読み取りに使われるレーザー、手術で使われるレーザーメスなどがありますが、これらには基本的に半導体レーザーが利用されています。他のレーザーに対して半導体レーザーは、小型化可能、省電力などの特徴があるため、現在ひろく使われるようになっています。

 

そもそもレーザーって?

 以降の話と関連してレーザーについて少し触れておきます。(Wikipediaなどを見れば大体はわかりますが)

レーザーとは

 レーザーという名称は "Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation" の頭文字をとったものです。 "Light" は光。 "Amplification" は増幅。光の増幅が…… "Stimulated" は興奮した。 "Emission" は放出。 "Radiation" は放射,輻射。放射,輻射の興奮した放出によって起こる……

 

 なるほどわからん

 

 そもそも光とは何か。これは高校で物理を勉強した方なら分かるかと思いますが、一言で言えば "電磁波" です。電磁波は波なので、周波数があります。電磁波をその周波数によって色々と呼び方を変えているわけです。例えば紫外線だったり赤外線、レントゲンで用いられるX線や、電子レンジのマイクロ波。これらは全て同じ電磁波です。

 また、電磁波にはエネルギーがあります。電場と磁場の振動が電磁波ですので、場の振動がエネルギーとして電磁波には存在します。このエネルギーは当然、速く振動する電磁波、つまり高周波数の電磁波であるほど高くなります。

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 一般的に言われる "光" は赤外線から可視光域を挟んで紫外線を指します。この周波数帯は他の電磁波に対してもかなり周波数が高くエネルギーも大きいです。また、可視光域において "光の周波数が同じ" ということは "その光は人の目には同じ色に見える" ということが言えます。

 

光の吸収と放出

 このように高いエネルギーを持つ光は物質中の分子や電子にそのエネルギーを吸収され、それら分子や電子を "励起" させることがあります。これは大学で量子化学やら現代化学やら量子物理やらを少しでも勉強したことがある方はなんとなく分かるかもしれません。

 "励起" というのは、その分子や電子が外部からエネルギーを与えられることで、エネルギー的に高い位置へジャンプすることを言います。このようにして高いエネルギーを得た分子や電子は、そのエネルギーを熱として放出しながら低いエネルギーに少しずつ落ちていったり、その落差に等しいエネルギーを光として放出することで一気に飛び降りたりします。

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 例えばサイリウムなどは、化学反応によって蛍光分子にエネルギーを与えて励起させ、その分子がエネルギーを失う際の光の放出によって光っています。飛び降りてエネルギーを失う時の落差はバラバラではなく揃っているので、失うエネルギーも同じ。エネルギーが同じということは周波数も同じ。つまり全て決まった色を放出するということ。そのため、綺麗な発色が可能なのです。

 

金属・半導体・絶縁体

 世の中には半導体と呼ばれるものがあります。金属(導体、つまり少しでも電圧をかければ電流が流れるような物質)と絶縁体(電流を流すためにとてつもなく高い電圧を必要とする物質)の中間のような性質を示すものが半導体です。中間のような性質というのは具体的には次のようなものです。ある大きさの電圧がかかるまでは電流が流れず、それを超える電圧がかかれば電流が流れる。大雑把に言えばこんな感じ。(実際には、純粋な半導体ではほとんど絶縁体に近いですが、いろいろと細工を施すことで上記のような性質を引き出しています。)

 これら金属、半導体、絶縁体のような性質の違いはどこからくるのでしょうか。これらは基本的に全て結晶固体であり、原子が規則正しく並んでいます。そのまわりの電子はそれぞれエネルギーを持っています。

 しかしどの電子も自由に好きなエネルギーを持っていられるわけではありません。あるエネルギーの大きさに対して、その大きさのエネルギーを持っていられる電子の数にはそれぞれ限りがあります。この座席は、低いエネルギーから埋められていきますが、結晶固体では座席が全くないエネルギー帯が存在します。それを禁制帯と言ったりします。金属、半導体、絶縁体の違いはこの禁制帯の大きさや電子の席の座り方に表れてきます。

 金属では禁制帯より低いエネルギー帯(価電子帯)に全ての電子が収まり、なお座席数に余裕がある状態になっています。そのため、外部からエネルギーを与えた場合に、電子は容易に高いエネルギーを受け取って加速し、電流が流れ始めます。

 半導体では電子が価電子帯に詰め詰めで入っており、禁制帯のより高いエネルギー帯(伝導帯)は空いているという状態になっています。禁制帯もそれなりに大きく、外部から少しエネルギーを与えられても、そもそも上のエネルギーに座席が無いのでそのエネルギーを受け取ることができないということがおきます。それでは電子は加速されません。その禁制帯を一気に飛び越えられるだけのエネルギーが与えられれば、電子は伝導体にジャンプしてエネルギーを受け取ることができます。そうして初めて電流が流れだします。

 絶縁体では禁制帯がとても大きいため、よほど大きなエネルギーを与えない限りは電流が流れないのです。

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 また、このようなエネルギーを帯のようにして表す図をバンド図と言います。

 

n型とp型

 電子は電気的に負であるということは常識としていいでしょうか。前節で電子が価電子帯からジャンプして伝導体に移動すると言いましたが、その電子がジャンプする前に座っていた座席は、相対的には正になります。この空いた穴を半導体工学においては "正孔" と呼び、電気的に正の電荷を持つ粒子として考えます。

 半導体工学ではこれら電子、又は正孔を、電荷を移送してくれる "キャリア" と呼びます。半導体によってメインのキャリアは異なります。電子がメインのキャリアとなるような半導体のことを "n型半導体" 、正孔がメインのキャリアとなるような半導体のことを "p型半導体" と呼びます。この違いは、半導体結晶の組成から生じます。

 

整流器としての半導体

 少し寄り道ですが、n型半導体とp型半導体をくっつけることを考えます(pn接合)。n型半導体とp型半導体ではキャリアの分布の仕方が異なり(全ての電子のエネルギー平均の値〔フェルミレベル〕が異なる)、結合させた境界付近ではバンド図で段差のようなものができます。そのためキャリアが移動できず、電流が流れません。しかし、pn接合した半導体に対して外部から(p型に正の電圧をかける向き、 "順方向" )電圧をかけることで、その段差を小さくし、電流を流すことができます。しかし逆の向きに電圧をかけてしまうと、段差が大きくなってしまい、電流は流れません(場合によっては逆向きに電流が流れることもあるけれど)。これがいわゆる "ダイオード" と呼ばれるものです。

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半導体と光

 光の吸収と放出 の節で、具体例として蛍光分子の話をしました。半導体でも、電子や正孔を媒介して光の放出が起こります。伝導体にジャンプした電子は、伝導体の一番下、つまり禁制帯との境界までエネルギーを失いながら降りてきます。そして禁制帯の幅と同じだけのエネルギー量を放出して伝導体の一番上に飛び降ります。この時、ある条件(その半導体が直接遷移型であること)を満たしていればそのエネルギーは光として外部に放出されます。

 ところで、皆さんの身の回りのいたるところにLED(Light Emitting Diode)が使われているのではないでしょうか。このLEDはその名の通りダイオードの一種です。順方向に電圧をかけられたpn接合の境界部分で、電子が禁制帯を飛び降り、空いている穴(正孔)にすっぽりと収まる(再結合)際に、その落差と同じエネルギーを光として外部に放出することで発光しています。これを自然放出と言います。これまでにも述べたように、光の色はその落差によって決まるので、用いる半導体によってその色が決まります。2014年にノーベル物理学賞で話題になった青色発光ダイオードは大きい禁制帯を持つGaNが利用されています。このGaNの安定した結晶成長の実現などが受賞理由になっていました。

 

再びのレーザー

 レーザーもLEDと同様に、半導体の発光を利用したものです。ですがその仕組みはLEDよりも複雑です。

 LEDの光とレーザーの光を比べてみます。

 LEDの光は部屋の照明にも使われるように、あらゆる方向に光が広がっています。対してレーザーの光は真っ直ぐに伸びています。そのため、その一点にとても強いパワーが集まっています(レーザーを人に向けるのはダメ、絶対。)。

 また、高校で物理を勉強した方は、レーザーの光を用いて干渉の実験をしたことがあるかもしれません。波には波の揺れるタイミングを表す "位相" というものがあります。光の干渉という現象は、光の位相をずらして重ねることで、その光が強めあったり打ち消しあったりすることを指します。この実験は、レーザーから出てくる光の位相が完璧に揃っているからこそ出来ます(レーザーから出てきた光の位相がバラバラでは最初から干渉しちゃいます)。逆にLEDの光は位相がバラバラです(もし揃っていたら干渉してしまって照明としては使えないでしょう)。

 このように、レーザーの光は直線的で強力であり、位相が揃っている。そのような光です。

 これを実現するためにレーザーでは、LEDのような自然放出ではなく、 "誘導放出" と呼ばれる方法で発光させ、さらにその光を半導体チップで何回も反射させ、増幅させます。

 

レーザーの仕組み

 ここまでの話から、半導体に光を当てるとどうなるか考えてみてください。

 

 

 〜 Thinking Time 〜

 

 

光を当てるということは即ちエネルギーを与えることですから、半導体内部でエネルギーを受け取った電子が禁制帯を飛び越えて励起します。わかりましたか?

 ところが誘導放出は、光を当てて、その光と同じ位相の光を放出させるというものです。どうしたら光を当てて光が放出されるのでしょうか。

 答えは単純なもので、伝導帯に価電子帯よりも多くの電子が存在すれば誘導放出を起こすことができます(そのような状態を "反転分布" と言います)。そのためには外部から電圧をかけて多くの電子を伝導帯にまで流し込む必要があります。

 こうして誘導放出により位相が揃った光を取り出したら、次はそれを増幅します。そのために半導体チップの両端は綺麗な端面になっており、そこでほとんどの光は反射して増幅され、一部の漏れ出た光がレーザー光として外部にまっすぐと放出されます。

 ちなみに実際のレーザーは単純なpn接合ではなく、n層とp層の間に活性層と呼ばれる層を用意し、そこで電子と正孔を再結合させています。

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城下町のダンデライオン

 ここでレーザーのことは一旦、キレイさっぱり忘れてください。

 2015年7月からTBSなどで放送されたアニメ、「城下町のダンデライオン」。個人的にとても楽しめた作品でした。

 あらすじをざっくり紹介します。日本っぽいとある王国に、住宅街の一般的な一軒家に王様の家族が住んでいた。ある日、王様の発案で子ども達9人が国王を決める総選挙に立候補することになり、選挙活動をすることになる。子ども達は思い思いの形で選挙活動をすることで、それぞれ精神的に成長していく。そして選挙当日。果たして国王になるのは誰なのか……

 こんな感じです。

 また、このアニメには、 "櫻田光" というキャラクターが登場します。光は国王第5王女、つまり王様の家族の五女です。

 

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(画像は公式HPより)

 

 。とてもいい名前ですね。性格は光のように明るくマイペースだけど、やるときは真剣に、光のようにまっすぐにやりとげる子です。

 

半導体レーザーのメタファー

 またまた話が変わります。

 2015年の11月末から12月の初めごろに、主にTwitterでやたら "メタファー" という単語がつぶやかれていました。そうです。吹部のあれです(この記事でその件については触れませんが)。

 ちょうどそのころ、僕は光電子デバイスという授業の内容をまとめていました。この授業は光を利用するあらゆるデバイスに関する講義で、授業後半のメインは半導体レーザーでした。授業内容をまとめてスライド発表する際に、僕はよく "光" という名前にあやかって、先述した櫻田光の画像をスライドに利用していました。そのためによく画像検索をしていたのですが、そこでこのシーンのキャプチャを見たとき、ハッと気付きました。これは第9話で櫻田光がショートケーキを食べようとしているシーンです。

 

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http://animeyasan.blog.jp/archives/1038311052.html

ケーキをよく見てください。

 

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これは……

 

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半導体レーザーの模式図そのものではないか……

 

そしてその背後には "光" ……

 

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間違いありません。これはまさしく半導体レーザーのメタファーです。

 

まとめ

・LEDや半導体レーザーはキャリアの再結合によって光として放出されるエネルギーを利用している。

半導体レーザーは誘導放出と反射による光の増幅を利用し、直進性が強く、コヒーレンスな光を放出できる。

城下町のダンデライオンは何気ないシーンに半導体レーザーのメタファーを挿入することで、視聴者が光電子デバイスに触れる機会を得られるように配慮されており、今後の Optoelectoronics の発展に寄与している素晴らしいアニメである。

 

参考文献

・『半導体バイス入門』:柴田 直,2014,数理工学社

・『キッテル個体物理学入門 下 第8版』:Charles Kittel,2005,丸善

・『半導体レーザー工学の基礎』:沼居 貴陽,1996,丸善

アニメへのまなざし

オタク

この記事は、eeic Advent Calendar 2015の1日目の記事として書かれたものです。ただしこの Advent Calendar は12/3から開始したので、後から12/1の枠を埋めるものとして12/17に公表しています。

 

はじめに

 eeicにはオタクが多い[要出典]

 

 内輪の話になってしまうが、eeicで「オタク」という場合それはあまりにも多義であり前後の文脈なしにはその「オタク」が何を指しているのかは判断できない。「オタクターミナル」、「オタクatom」、「オタクMacBookカバー」、「それなんのオタク?」、「は?オタクじゃん」……

 一般に「オタク」と言われた場合にまず連想されるものの一つとして、「アニメ」があると思う。最近ではゴールデンタイムの音楽番組に声優ユニットが出演したり、映画ランキングの上位に深夜アニメの劇場版がランクインしたりと、ここ何年かでアニメファンの裾野が急に広がってきているように感じる。しかし、いざアニメを観ようとしても、ただ漠然と画面を眺めているだけでは少しもったいない。この記事では、最近アニメを観るようになった、観てみたいと思ってる、そんな人から、普段アニメをよく観ているような人にも、より深く、より多角的にアニメを楽しんでもらうための "まなざし" の向け方を紹介していきたいと思う。

 

1. アニメとアニメーション

  アニメが論じられる際にはこの二つの言葉を分けておくとわかりやすいと思う。次に示すのはこの記事での分け方で、必ずしもこのように分けられるということはない(例えばこのような分け方もある)。

 「アニメーション」が指すのは映像そのものである。画面の中で物が動く。人が走る。飛び跳ねる。それに合わせて音がなる。キャラクターが喋り出す。また、その映像に物語があるなら、(とりあえずこの記事では)それも「アニメーション」に含めてしまう。

 では「アニメ」とは何を指すのか。あるアニメーション作品があれば、その作品から様々なコンテンツ群(グッズ、ラジオ、書籍など)が派生する。その映像本編だけでなく多様なジャンルの商品によって経済効果を生む。そういったビジネスモデルをここでは「アニメ」とする。

 アニメを楽しむ時に「アニメーション」だけを楽しむのか、「アニメ」を広く楽しむのか、それは人それぞれである。この記事ではこの二つをかなり自由に行き来することになるだろう。

 

2. この話、アツい/泣ける/面白いなぁ。

 アニメを観れば何かしらの感想を抱くと思う。もちろんあまり面白いと思わなかったり、自分の好みに合わない作品に出会うこともある。一方で、お気に入りの作品を見つけられればそれはとてもラッキーだしその作品を大切にするべきだと思う。このpartでは「このアニメはアツかった」、「最終回は本当に泣けた」、「登場人物たちのたちの駆け引きが面白かった」など、作品全体に対してまなざしを向ける。

【脚本】

 物語やキャラクターのセリフなどが気に入ったのなら、そのアニメのスタッフクレジットで「脚本」を担当している人の名前をチェックしてみるといい。異なる監督の作品でも、脚本を書く人が同じなら当然その人の持ち味がキャラクターのセリフや所作などから漂ってくる。お気に入りの脚本家が見つかったらその人が脚本を手がけた別の作品を調べてみると面白い。全く違うテイストの作品でどのような書き分けをするのか、どのように自分の持ち味を発揮しているのかを確かめてみたりすると色々な発見があるだろう。

 また、監督と脚本のコンビを調べてみるのも面白い。複数の作品で監督・脚本を同じコンビが手がけていることがあるからだ。

【シリーズ構成】

 シリーズ構成とは、大まかに言えば作品全体の流れをまとめることを言う。物語の展開を作る人と思ってもらっても良いかもしれない(詳しくは→ madhouse.co.jp )。アニメの第1話から最終話までで、どのタイミングでどのようなイベントを発生させてどのように伏線を回収しまとめていくのか、これは脚本よりも(どれほど作品を俯瞰するかという意味で)上のレベルになる。これも気に入ったアニメがあればシリーズ構成を担当した人の名前を覚えておくと良い。有名な人なら1年に複数の作品のシリーズ構成を担当することもある。ただし作品全体を俯瞰して眺めなければシリーズ構成としてどのような「仕事」が為されているのかを考えるのは難しいため、なかなかハードルは高いかもしれない。(ちなみに僕がシリーズ構成として初めて名前を覚えたのはこの方です。)

 

3. このシーン/カット、カッコイイなぁ。

 アニメーションにおいてメインとなる表現はやはりその映像である。おおまかなアニメの映像制作過程をまとめた。

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多くのプロセスを経てアニメーションは作られる。そしてその全ての段階で制作に携わる人の技術や考えが反映されていく。アニメーションを注視することはその仕事を見るに等しいと思われる。このpartではアニメーションを作る過程にまなざしを向ける。

 

【作画 (原画・動画)】

 作画は言ってしまえばアニメーションそのものであり、注目もされやすい。「このアニメは作画が良い」、「後半で作画よくなってきたな」など作画に関する感想を残す人を見ることも多いと思う。最近では『アニメ(ーター)見本市』という企画もあり、より一般に向けて原画・動画の仕事ぶりが紹介されるようになっている。しかし一口に「作画」と言ってもそれに対するまなざしの向け方は多様である。激しい動くアクション。指先の微妙な動き。キャラクターの表情などなど、アニメーションの中の全ては作画によって初めて画面に映し出される。よく動く作画はアニメを録画してコマ送りしてみるのも面白い。剣を振るう動きなら、振りかぶってから何コマゆっくりとためて切る動作に入るのか。そういったことも原画で指示される。

 しかしスタッフクレジットを見ると一つの話数にとても多くの原画担当が付いていることが分かるだろう。気に入ったカットを見つけてもそれを誰が担当したのかはなかなか分からないものである。そういう場合でも諦めずに、その作品が特集されたアニメ誌やムックなどを参照してみてほしい。インタビューを受けた監督や作画監督が「あのシーンは◯◯さんにやってもらいました」などと答えていることもある。また作品によっては作画スタッフとともに原画を紹介していることもある(例えば→ 亡念のザムド > スペシャル )。色々と調べてみる方法はある。

 

【演出(絵コンテ・レイアウト)】

 これはアニメに限った話ではなく映像作品全てに言えることだと思うが、どれだけ面白い筋書きが用意されて、どれだけ良い役者が画面に映っていても、その見せ方がテキトーではそれらが引き立たない。アニメにおける演出は原理的に他の映像作品ジャンルに比べて制作段階における自由度が高いので多種多様な技法が可能になる。アニメならいくらでもカメラを用意できるし現実にはあり得ないことも実現できてしまう。特に意味がないように思える背景のみのカットでもそこで描かれているものはキャラクター自身よりも多くを語ることもあるし、カメラの位置やキャラクターの配置によってもそのカットの意味が変わってくる。

 絵コンテという言葉を聞いたことがある人は多いと思う。有名な作品では絵コンテをまとめて一般に販売されたりもするぐらいなのでアニメーション制作において最も外部に露出しやすい仕事の一つだろう。

 絵コンテとはアニメーションの設計図であるとよく言われる。絵コンテによってカットの切り替わるタイミングや画面の構図(レイアウト)、キャラクターのおおまかな動きや効果音などが指定される。実際に完成したアニメーションと絵コンテを見比べてみても面白いし、絵コンテを見ることでコンテマンがどのような意図でそのコンテを切ったかなどを読み取るのも面白い。また、当然といえば当然だが、絵コンテの書き方も人によって実に様々だ。とても簡略化されたラフのみで構成する人もいれば、一度自分で簡単な映像や完成したものとほとんど同じような絵を作ってしまってそれを貼り付けて指示するような人もいる。

 
【背景】

 つまりは背景画のことである。アニメを観ていて背景を注視するということはそう多くはないと思うが、やはり作品の世界観や雰囲気に説得力を持たせるためにはその作品世界にそぐうような背景が不可欠であると思う。

 背景にも様々なまなざしの向け方があると思う。とても細かくドラマチックな背景が用いられていたり、単純な線と配色で雰囲気を重視したような背景が用いられていたりと、アニメによって背景画そのものの印象は様々であり、それらを描き出すテクニックも当然見どころではある。ただ、ここでは、背景がその画面における他の要素に対してどのような立ち位置でどのように画面全体のバランスを取っているのか、というものを挙げておきたい。先に述べたように、どれほどキャラクターが奇抜な印象でリアリティに欠けるようであっても最終的にその世界における「自然」をもたらしバランスを保つことが背景の役割ではないかと思う小林七郎氏のインタビュー[1]から言葉を借りた)

 

【3DCG】

 技術的な進歩とともにゼロ年代の中頃から今日に至るまでにアニメーションにおいて3DCGが果たす役割は拡大し続け、今ではなくてはならない存在である。3DCGはあくまでも立体モデルを指し、後述する撮影において用いられる「CG」とは区別する。

 今の大学生ぐらいなら小さい頃に『ZOIDS』などで3DCGには馴染みがあるかもしれない。特に『ZOIDS』以降ではロボットアニメでは作品の主役とも言えるメカニックを全て3DCGで描くことは多くなっている。最近では(といってもゼロ年代中頃から用いられてはいたが)劇中に登場する自動車や列車などの乗り物や、物語には関係ないモブを3DCGで表現することも多い。アニメーションにおける3DCGの詳しい歴史に興味を持った人は是非とも調べてほしい。

 3DCGを用いてアニメーションを作れば、それは良くも悪くも物理的に嘘のつけないものとなる。車や列車、モブなどについては自然な(画面上で妙に浮いて見えてしまわないような)動きを表現できる。しかしロボットなどにおいては滑らかでリアリティのある動きか出せるが、一方で現実離れした構図や動きは出なくなってしまう(3DCGを用いながらコマ単位でモデルを置き換えるという手法でそのトレードオフを解消した作品もあるが)。その辺りのバランスを気にしてみると面白いと思う。

 

【撮影】

 撮影とは、完成した原画・動画をコンピュータに取り込み、彩色作業を終えた映像に対して、CG( ≠ 3DCG)を用いて特殊効果を加える作業を指す。かつてセルアニメが制作されていた時代に、透明なフィルム(セル)に線画と彩色を物理的に施しそれらを重ねてカメラで「撮影」する際に、あらゆる手法(グラデーションのついたフィルムを上から重ねる, カメラに対して撮影台を移動させる, 光を直接写し込む...etc)で特殊効果を入れる作業を撮影と呼んでいた名残で、今もこの作業は撮影と呼ばれるようだ。

 撮影においては実に多様な効果が加えられる。水面やガラスなどに反射する光、手持ちカメラのようにぶれる画面、フォーカスの移動などの、カメラにまつわる光学的な特殊効果や、動きに勢いをつける集中線などの漫画のようなエフェクト、画面全体のタッチを変えてしまうなどのシーンを印象付けるためのもの、ホコリや湯気など空間や空気の存在を意識させるためのものなど、挙げればキリがない。各シーンにおいて撮影によって加えられた効果に注意してみるだけでもかなり面白くなると思う。

 個人的な話ではあるが、僕がアニメを観るようになって最初にのめり込んだのはこの撮影であった。当時よく見ていてとても面白かったのが『天元突破グレンラガン』公式HPの『撮影 虎の穴』である。スタッフのわかりやすい解説とともに撮影処理前後のカットを比較できた。現在はもう見られなくなっているようだが、比較動画は残っているようだ。

【撮影虎之穴】 天元突破グレンラガン 【2画面比較】 - YouTube

 

【音楽】

 BGM、劇伴のことである。アニメのサントラなどはよくCDショップにも並ぶので手に入れることは容易であり、普段から作業用BGMなどとして聴いている人も多いかもしれない。

 一般的には、作曲家に音楽制作を依頼し、出来上がった曲をあらゆるシーンに割り当てていくということが多く、汎用的な曲であることが多いように思う。そうであっても映像の演出をより豊かにできるのが劇伴のチカラではないかと思う。また場合によってはある特定のシーンのためだけに作られる曲もあったりする。そういった曲では音楽の進行タイミングなどを映像にぴったりと合わせる作業をするため、とても迫力のある映像が出来上がる。

 アニメを観ていて気になった音楽などがあればやはりサントラなどを探して聴いてみることをオススメする。ハマれば僕のように音楽のライブラリの半分以上がアニメの劇伴になってたりするかもしれない。

 

【SE(効果音)】

 効果音、つまりあらゆる動作や事象に対して付けられる音にもまなざしを向けることはできる。効果音の果たす役割は背景画に似ていると僕は思っている。あくまでもその映像における「自然」を作り出すために効果音を入れる。映像の中の動きから考えられう効果音を全て入れていたらそれは単なる雑音になってしまう。しかし極端に効果音を削ってしまうと、地に足がつかないような、リアリティに欠けてしまうものになる(当然それを狙う場合もあるだろうが)。そのバランスに注目すると面白いかもしれない。

 

4. この声、いい……

 アニメーションにおいては役者は2人存在する。アニメーターと声優である。アニメーターがキャラクターに動きを付けて演技をさせるが、加えて声という極めて重要なパラメタを操作して演技をさせることが声優の為す仕事ではないかと思う。声優はメディア露出も多いため、アニメに関する情報はもちろん、少しプライベートな話もTwitterなどで知ることができたりする。イベントなどでその姿を間近で見ることもできるので、ある意味アニメに関わる人たちの中で最も身近に感じるのは声優かもしれない。ネットラジオもあるしね。

 

5. このアニメにはこういう哲学があるのでは……

 アニメを観てその物語やテーマについて考えを深めていくと、自分の持つ知識や考えと干渉することがあるかもしれない。「このアニメの主題はあの本に書いてあったことと一致しているように思える」、「このアニメにはこういった社会的な意味合いがあるのではないか」、などのようなちょっとした引っ掛かりだ。それを出発点にその作品を構造解析していく、というのも一つのアニメの楽しみ方であり、まなざしの向け方ではないかと思う。

 正直なところ、僕はこういった構造解析はほとんどやったことがなく、他のメディア作品に対する批評に対してアニメのそれが持つアニメならではの魅力を明示することはできない。ただ、アニメでも十分に多角的な批評をすることができ、そこにはまた独特の面白さがあるということは知っておいてほしい。参考として知人(@rovinata_)の書いた(本人曰くゆるふわな)ものを紹介しておく。→ 象徴界

 

おわりに

 ここまで長々と冗長な文章で、僕なりのアニメへの "まなざし" の向け方を紹介してきた。言うまでもないが、アニメの楽しみ方は人それぞれ千差万別である。自分なりのアニメの楽しみ方を見つけてほしい。この記事を読んで、今までとは違ったアニメへのアプローチを試してみたり、より深くアニメを楽しんでもらえたら何よりである。この記事とeeicとの関連性は「オタク」という一点でかすってるぐらいしかないが、このように外に向けて考えをまとめるというきっかけを用意してくれたまざっち(@mazamachi)に感謝。

 

Reference

[1] : 『オトナアニメ Vol.17』, 洋泉社

初めての記事

雑記

初めまして。mitchy-wです。

とある事情からブログを開設することとなり、とりあえずテストも兼ねての投稿です。

この先記事を増やしていくかは未定ですがよろしくお願いします。

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